未来を共に支えていく、若き起業家たちの応援者。SGインキュベートの取り組み
2020.04.24

未来を共に支えていく、若き起業家たちの応援者。SGインキュベートの取り組み

スタートアップ都市として、全国的にも注目を集めている福岡市。日本一創業しやすい街を目指して、官民一体となった創業支援が盛んです。西部ガスグループにも、スタートアップ企業の支援を通じて、より豊かな暮らしやビジネスの成長を支える投資会社・SGインキュベート株式会社が2019年に誕生しました。会社の成長ステージは問わず、経営者や挑戦者の"人間性"を大事にして投資判断を行っています。その眼差しは、若き起業家の卵である学生たちにも注がれます。

目指せ起業! ビジネスコンテストに挑む九州大学の学生たち

(当日の様子の写真)

「ビジコン獲るぞー!」。2019年11月に行われた「第3回九州大学ビジネスプランコンテスト」の会場に集まったのは、九州大学起業部に所属する学生たち。九州大学には、他大学では珍しい起業部という学部があり、九州大学がもつ技術や知見を生かして100名以上の部員が起業にチャレンジしています。2017年6月に設立されてから、これまでに15社の学生ベンチャーを輩出するまでになりました。

チームでビジネスプランを作成し、国内外のビジネスコンテストに応募しながらプランを磨き、起業に向けて実践的な活動を行っている学生たち。「第3回九州大学ビジネスプランコンテスト」にはファイナリスト8チームが出場し、制限時間5分で各々のビジネスプランを発表する、白熱したピッチが繰り広げられました。

そんな学生たちの挑戦を期待の眼差しで見守っていたのが、西部ガスグループSGインキュベート株式会社のメンバー達です。SGインキュベートは、西部ガスグループの投資会社として、国内外でユニークな技術やアイディアをもつベンチャー企業や西部ガスグループとの相乗効果が期待できる企業の支援を行っています。今回、起業を目指す地場の学生を応援できたらという思いで、ゴールドスポンサーとしてコンテストをサポートしました。

次代の九州をリードするような良いアイディアや人材を見つければ、どんなに小さな種の段階でも惜しみなく支援したい。そんな目線で、今回コンテストでは優勝チームの「REDCAT」と、ユニークなアイディアの「ライブガタリ」の2つのグループにSGインキュベート賞を贈りました。学生たちは、自分たちのビジネスプランにどんな想いを込めているのか。学生たちにも話を聞きました。

SGI×学生対談1:電池の性能評価シミュレーションソフトの開発・販売『REDCAT』

―SGインキュベート(以下、SGI): REDCATのビジネスモデルは、アイディアの有用性、実現性、社会への貢献度、ピッチの分かりやすさなど、全体的にレベル感が高かった。改めて、どんなビジネスに取り組もうとしているかを教えてください。

REDCAT 徳丸さん: 私たちは、電池の性能評価をするシミュレーションソフトウェアを開発し、電池開発を行う企業に販売するビジネスを考えています。電池開発には、膨大な時間とコストがかかります。試作でいろんなものを作っても、性能評価テストに通らず全てが水の泡になることもある。そうした課題を、九州大学の技術を使って解決したいと思ったんです。具体的には、AIを使ったシミュレーションで、電極の作製や解析から選択までの一連の作業ができるようにしたい。そうすれば試作品を作らずとも製品化することが可能です。開発にかかる時間とコストが抑えられれば、蓄電池の単価も下がり、もっと普及が進むと考えています。

―SGI: 今は企業が莫大な開発費を投じて蓄電池を作っているので、これが実現すれば高いニーズがありそうですね。そもそも、なぜ起業しようと思ったの?

REDCAT 徳丸さん: 石油など、自国に天然のエネルギー資源を持たない日本が持続可能な社会であり続けるためには、何かしらの代替エネルギーをもつ必要があると思っていました。その1つとして"電池"に可能性を感じていて。大学に入学し、現在一緒に開発している井上元先生の技術を知った時、これは社会的に意義があると感動して、起業に挑戦したいと思いました。

REDCAT 北井さん: 私は、両親をはじめ、自営業の親戚や知人が多くいたこともあり、幼い頃から経営に興味がありました。これまで学んだ幅広い知識を最大限に生かすために、起業は1つの手段だと思い、メンバーに参加しました。

―SGI: 企業の研究部門に入る選択肢もあるけれど、それは考えていないの?

REDCAT 徳丸さん: 個人的なイメージですが、企業に入れば、その会社の中だけで開発することになります。そうなると、社会に浸透するスピードが遅くなり、うまく社会に実装されないんじゃないかと思って...。私たちが描くビジネスは、日本に約10社ある大手電池メーカーの他、材料や自動車メーカーなども取引先になり得ます。自分たちが複数社と直接やりとりできれば、よりチャンスが広がるかもしれないし、早いスピードで社会に浸透させられるんじゃないかと思っています。

―SGI: 着眼点は良いので、スピード感を持って動けば起業はうまくいくんじゃないかな。今後必要なのは、このビジネスをどうやって深掘りしていくか、という視点。そのためには、自分たちのビジネスが、世の中でどんな風に役立つかを常に考えていないといけない。社会に貢献することで対価を得るのが、企業の存在意義だと思うので。私たちにお手伝いできることがあれば、遠慮なく相談してほしいですね。

REDCAT 北井さん: 西部ガスさんも、人々の暮らしをよくするために、ガスというエネルギーを供給することで地域に貢献してきた企業ですよね。私たちも、世のため人のためになるようなビジネスに挑戦していきたいです。

学生対談2:ライブネットワーキングサービス『ライブガタリ』

―SGI: ライブガタリは、ビジネスモデルとしてはまだ洗練させていく余地はあるが、内容がユニークで、伸び代があるという観点から企業賞を贈らせてもらいました。

ライブガタリ 桐原さん: 賞をもらえるとは思っていなかったので驚きましたし、嬉しかったです。でもガスと全く関係ない内容なので、なぜ受賞できたのか不思議でした。

―SGI: ガスと関係がなくても、オリジナリティがあって面白いと思ったアイディアには注目します。改めて、ライブガタリさんの起業プランを説明してもらえますか?

ライブガタリ 桐原さん: 私たちは「ライブ後の興奮を共有したくてもできない人をゼロにする」をミッションに掲げています。具体的には、ライブ後に感想を語り合える相手と場所をアプリ上でマッチングし、オフラインで共有できる機会を作ります。さらにオンライン上では、ライブで演奏された曲目を表示させて、曲名をクリックすれば他の人が投稿したコメントが見られる機能も作りたいと思っています。このサービスによって、ライブ後、感想を語り合いたいけれど、その相手も場所もないという人をゼロにしたいんです。

―SGI: このアイディアを思いついたきっかけは?

ライブガタリ 桐原さん: メンバー全員が、そのような経験をしたことです。私の場合は、高校2年生の時に初めて1人でライブに行ったのですが、とても興奮して最高な気分だったのに、帰り道に自転車を漕いでいたら、ふと、この喜びや興奮を誰とも共有できない寂しさに襲われてしまって...。大学に入り、今度は友人と好きなアーティストのライブに行ったんです。ライブ終了後、定食屋にいって感想を語り合ったら、これがすごく楽しくて。「ライブ後に誰かと感情を共有し合うって、こんなに楽しいんだ! 今までどれだけ損していたんだろう?」と思い、着想しました。

―SGI: なるほど。当事者として抱いた感情や経験は、新しいビジネスのヒントになりますよね。今はまだ事業計画や資金計画に落とし込むには荒削りな状態だけど、君たちの気持ち次第でこれからどんどん磨いていける。SGIがメンターという形でサポートできるので、遠慮なく頼ってください。

ライブガタリ 桐原さん: 競合も出てきているので、スピード感を持ってやらないとチャンスはないと思っています。資金計画、事業計画の立て方や事務的な相談など、ビジネスとして成り立たせるための具体的なアドバイスをぜひ、いただきたいです!

暮らしを豊かにするアイディアを、共に育てていきたい

SGインキュベートは、スタートアップやベンチャー企業に対して投資を行う九州初のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)組成のための投資会社として、2019年4月に誕生しました。メンバーは西部ガスの社員に加えて金融や商社、ファンドからの出身者で構成され、プロの知見を生かして投資先のコーチングや運営を行なっています。

「地方を盛り上げることは、暮らしに密着した地場企業である西部ガスグループのミッションです。特に、福岡は地方都市の中でもベンチャー界隈が盛り上がっている元気な地域。行政もベンチャーキャピタルも、みんなでベンチャーを育てていこうという温かい雰囲気がある。スタートアップやベンチャー企業には、暮らしをもっと良くするための新しい視点や、最先端の技術、絶対やってやる!という強く熱い元気なエネルギーが溢れています。同じ暮らしを支える企業として、次代の九州を育むアイディアの種を共に育てていきたいですね」。

SGインキュベートの始動と積極的な投資展開により、地域の未来がますます驚きと発見に満ちたものになるとすれば、素晴らしいことですね。

SGインキュベート株式会社ホームページ

https://sg-incubate.jp/

九州大学起業部ホームページ

http://qdai-startup.com/

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